浦安藝大では、10月27日(金)に「拡張するファッション演習」プロジェクトのトークイベント「循環する社会へ」を市民プラザWave101で開催しました。服と人の関係の未来を予感させる店舗を営む3人をゲストに迎えました。

▲左から石井大彰さん、林央子、西尾美也

高齢化と孤立をテーマに展開する「拡張するファッション演習」は今回、衣服とファッションをつくる人・売る人・着る人の循環をともに考えます。ものを大切にする文化のなかで日常をおくってきた高齢者の中には、現在の消費社会を象徴するファッションに違和感を感じている方も多いのではないでしょうか。今回のゲストは、衣服とファッションの循環に対して課題意識を持って活動されている3人の方を招きました。

▲左から矢野悦子さん、北原一輝さん

原宿の名物ショップディレクターから、WEBショップ&葉山の自宅公開型店舗へ転身した矢野悦子さん( September Poetryオーナー)。これまでのセレクトショップの考え方を捉え直し、売る人と着る人の目線に寄り添い、心地よい暮らしを叶えるための店舗を考えています。

北原一輝さん(itocaciオーナー)は、播州織産地の畑で綿花を育てる活動を10年間続けています。実際に仲間やお客さんと一緒に綿花を育てるなかで、衣服をつくるための農業にも目を向け、ファッションの循環について考えていきます。

実際に栽培された綿花に触れました。天然素材の温もりを感じました。

石井大彰さん(平和島looseオーナー)は、こだわりの古着と世界中からセレクトした服を揃えています。西尾美也が大阪西成地域の高齢の女性たちとの共同制作により立ち上げたファッションブランドNISHINARI YOSHIOも買い付けています。また、天然繊維や残反を利用したオリジナル製品を生産するなど、環境への影響も意識してファッションと向き合います。

ファッションを通して、環境や文化に対する価値観を、世代を超えて共有しました。高齢者から学ぶこと、第一線で活躍する若者から教えてもらうこと、多くの交流がありました。