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インドネシア語で“わたしたち”を意味する「KITA」を手がかりに、誰が「わたしたち」であるか?とさまざまな境界に対し疑問を投げかける、アート・コレクティブKITAのプロジェクトが実施されました。「わたしたち」は、境界をなくす言葉でも、境界を引く言葉でもあります。メンバーたちは、浦安に存在する境界をリサーチし「浦」の存在に着目しました。浦は、入江や海岸、またその付近の共同体を指す言葉です。埋め立てによって開発されてきた市内には、かつて「浦」だった場所があちこちに存在しています。そのようなこの街を「いたるところ(浦々)にある境界(浦)を超えながら生きる街」=「浦浦」と捉えました。
インタビュー〜リサーチ編〜はこちら)

まちなか展示「浦浦 (Ura Ura)」 会場|浦安公園

浦安市の過去と現在、海と陸の境界を横断できるような場が、かつて「浦」であった浦安公園に立ち上がりました。いまも残る浦安の三番瀬の音(海の音)が聞こえる桟橋を中心に、あったかもしれない風景を創造するオブジェが並びます。周りを囲む渡り鳥たちは、人間の引いた境界を飛び越えて生き、浦安の三番瀬にも飛来する渡鳥をイメージし、浦安市民のみなさんの手で彩られたものです。かつての風景や記憶に思いを馳せ、時代や土地のへだたりを超えた浦安の「わたしたち」を考えるための装置は、浦安のみなさんの新しい関係性のはじまりとなる不思議な空間となりました。

▲【浦安藝大】まちなか展示2023《五十嵐靖晃「風の子」KITA「浦浦(Ura Ura)」》

〈活動中に行ったワークショップ〉

「わたしたち」から浦安について考え、言語を超えた「あそび」と「渡り鳥」をキーワードに、境界をときほぐすようなワークショップを行いました。

「KITAの実験室」2023年8月11日(金・祝) 場所|文化会館

日本語、英語、インドネシア語が飛び交う空間で、ジェスチャーや絵などの言葉だけではないコミュニケーションをとりながら、「あたらしいあそび」をつくるワークショップ。浦安市の各エリア、日本とインドネシア、世代や立場といった様々な境界を越えて、あそびが創造されました。


「UraUra実験室-浦をあそぼう-」2023年10月21日(土) 場所|三番瀬環境観察館

地球規模で境界を飛び越えて生活する渡り鳥は、浦安の三番瀬にも毎年降り立ちます。三番瀬