10月5日(日)、11日(土)、18日(土)の3日間にわたり、URAKKO LABのワークショップ「5.5m地下と地上のアンサンブル」を開催しました。
浦安市には「5.5m道路」と呼ばれる道路があります。
その地下には、かつて田んぼの用水路として使われていた水路が今も流れており、蓋の下からはときおり独特な響きが聞こえてきます。
アーティストの坂本恭隆さんとともに、子どもたちが浦安市のまちの足元に広がる“見えない地下の世界”へ耳を澄ませ、音でまちを感じ、曲をつくりあげるワークショップです。

最初に中央公民館に集合した子どもたちは、坂本さんの自己紹介を聞き、録音機材や作曲ソフトの使い方を教わりました。「どんな音が録れるんだろう?」と目を輝かせながら、マイクを手に北栄地区の5.5m道路へと向かいます。その姿はまるでテレビクルーのよう。

5.5m道路に到着すると、地面をこすったり、足で踏み鳴らしたり、道具で叩いたりしながら、いろいろな音を試していきます。「この音おもしろい!」「さっきより響く!」と歓声があがり、子どもたちは次々と新しい音を発見していきました。



約1時間の録音を終えて公民館に戻ると、録った音をパソコンに取り込み、いよいよ作曲タイムです。
最初はソフトの操作に戸惑っていた子どもたちも、スタッフと一緒に操作を覚えるうちに、あっという間に夢中に。自分の録音した音を組み合わせ、思い思いのアレンジを加えていきます。気がつけば、それぞれの机からユニークな音のアンサンブルが響きはじめました。

開催日の中には、あいにくの雨の日もありました。
けれど、レインコートを着て傘を差しながら、雨粒が地面を叩く音や、水たまりを踏む音など、晴れの日には出会えない音の世界を思いきり楽しむ子どもたち。


最後は、全員でそれぞれの作った曲を発表。同じ場所で同じ音を録ったはずなのに、まったく違う曲が生まれました。5.5m道路の地下と地上の音が重なり合い、子どもたち一人ひとりの感性が光るアンサンブルとなって響き渡りました。

普段は何気なく通っている5.5m道路を、楽器のように捉え、耳を澄ませてみる。
そんな体験を通して、“知っているはずの浦安”の新たな一面や魅力に気づくきっかけになりました!
完成した個性あふれるアンサンブルは、1月に開催の浦安藝大の展示で皆さんに聞いていただける予定です。
お楽しみに!

