浦安藝大アートウィーク初日となる2026年1月16日、ニューコースト新浦安にてオープニングイベントが開催されました。
イベントに先立ち、東京藝術大学・日比野克彦学長はURAKKO LABのアーティストたちとともに、新浦安駅周辺の展示を巡回。作家本人による解説を聞きながら作品を鑑賞し、まちの中に立ち上がったそれぞれのプロジェクトの背景や問いに、じっくりと向き合いました。
展示巡回を終え、そのまま会場となるニューコースト新浦安へ。
イベント開始時にはすでに会場に多くの来場者が集まり、1階のスペースだけでなく、2階のバルコニーから様子を見守る人の姿も。約100名が集う、熱気あふれるオープニングとなりました。
URAKKO LABアーティストの言葉からひらかれる、社会課題への視点

オープニングセッションでは、URAKKO LABアーティストの坂本恭隆さん、上原加菜さん、奈木野祥仁さん、からすさん、そして市川友佳子さんの代理として「オトカタライ」に参加したヴィオラ奏者・髙橋梓さんが登壇。
それぞれが手がけたプロジェクトについて、日比野学長と内田市長に向けてプレゼンテーションを行いました。
URAKKO LABの公募プログラムを通じて採択されたこれらのプロジェクトは、浦安というまちを舞台に、各アーティストが選んだ社会課題と向き合いながら展開されてきたものです。
トークでは、当初のプランからどのように構想が変化していったのか、子どもたちや市民にどのようにひらいていったのか、そしてその過程がアーティスト自身にどのような発見をもたらしたのかについて、率直な言葉が交わされました。
市長と学長、そしてアーティストが同じ壇上で対話することで、作品の背景にある「課題について考えるきっかけを作る」プロセスそのものが会場全体に共有されていきました。
日比野学長による、一日限りの特別ワークショップ

場面転換を挟み、続いて行われたのは日比野学長による特別ワークショップ「まちを覗けば、なにが見える?」。
このワークショップは、東京藝術大学の入学式でも行われたことのあるもので、参加者には一枚の紙が配られ、「どんな形でもいいので、穴を開けてみる」というシンプルな問いが投げかけられました。
絵や線を描く行為には、どうしても「上手い・下手」という評価がつきまといがちですが、穴を開ける行為には優劣がありません。参加者は思い思いに紙に穴を開け、その後、ステージ背面の壁に作品が並べて貼られていきます。日比野学長はその中からいくつかを選び、穴を開けた参加者を壇上に招いて、「どんな気持ちで開けたのか」「なぜその形になったのか」を言葉にしていきます。
何気ない行為から生まれた形が、対話を通じて一つの表現として立ち上がっていく時間となりました。
内田市長と日比野学長が交わす、まちとアートの対話

イベントの締めくくりは、内田市長と日比野学長によるトークイベント。
パネルに並んだキーワードを手がかりに対談は進み、一見すると即興的にも見えるやりとりの中で、行政とアートという異なる立場が、社会課題やまちの未来について多角的に照らし合っていきました。
ひとつひとつの言葉は、どこかで互いにつながり合い、来場者にとっても「まちの未来に自分はどう関わるのか」を考えるきっかけを投げかける時間となりました。

話を聞くこと、手を動かすこと、展示を見ること、そして対話すること。
浦安藝大アートウィークのオープニングイベントは、アートを「完成した作品」として受け取るだけでなく、その背景にある問いやプロセスを、市民一人ひとりが体感する場となりました。
アートというレンズを通してまちをのぞくことで、浦安の中にある社会課題や可能性が、少し違った輪郭をもって立ち上がる——そんな時間のはじまりを告げるオープニングとなりました。

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